

ワンルーム空間は高断熱住宅の技術が支えている。
開けっ放しでも寒くない。動きも自由な空間をつくることができる。

伝統的な日本家屋の良さの第一は部屋のつながりではないでしょうか。
部屋が連続し、広がりのある自由な動きが約束されます。伸びやかさがその特徴です。
縁側は廊下のように見えて、その実座敷の一部です。土庇は戸外室の性質を持ち、室内と庭を架け渡す。それぞれ、独立した性質を持ちながら、連続することで広がりのある新しい空間をつくります。
この空間を現代に生かすには断熱技術が必要です。温度差が大きければ結局閉め切って使います。家全体が等温であれば、開閉は自由です。いえ「開」が基準の使い方になるでしょう。
夏を基本とした日本建築の良さを冬も生かせることになります。

ホール・リビング・ダイニングが連続する洋間の続き間

続き間のような連続した空間には借景効果が生まれます。隣室が見えると広さが増したように見えるという、視覚の効果です。別な部屋でありながら一体感を生み、そのうえ互いを引き立てる不思議な広さを感じさせる部屋の連続は、日本間の大きな特徴と言えます。続き間は、洋間でも同じ効果があります。
部屋を廊下がつなぐだけでは個室がいくつかできるだけですが、廊下をなくし、部屋から部屋へ移動する間取りにすることで動きが自由になり、「広さ」が感じられます。次々と部屋をつなげて一回りする間取りが「ループプラン」です。
どの場所も出発点であり中間点のため、どちらを向いても目的の場所に行ける便利さがあるという点で、ループプランと続き間には共通性があるのです。

花と光でいっぱいのウィンターガーデン

住宅は時代とともに変化して、日本の家から土庇・ぬれ縁・土間がなくなりました。その結果、必要以上に外部を閉め出し、内に閉じ込める形になってしまったのです。
「こんにちは」と隣に声をかけるのも「高級玄関ドア」越しではなかなかしにくいもの。いまの時代にあった、内外空間を融合させるしつらえが求められます。
その解答がウィンターガーデンです。立ち話ができ、内の様子が少し分かり、下足のままでも入れる。引き込まれるように立ち寄り、内からは自然に対応できます。ベンチや軽いイスを置くスペースがあり、草花の温室や物干しスペースにもなるウインターガーデンには、生活を一変させる力があるように思えます。