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落ち着いたブラウンの煉瓦タイルが造る美しい玄関アーチの上を高い声で鳴く野鳥が飛んで迎えてくれた。両親との同居を考えてスロープをつけたアプローチを通って玄関の扉を開くと、一瞬息をのむ。そこには、オレンジ色の壁、緑の窓枠にステンドガラス…、南欧の明るく解放的な雰囲気が漂う空間があった。

風除室を兼ねたその場所は訪れる人を暖かく迎えてくれる。「家族だけでなく、たくさんの人が集まる家にしたかった。」と奥様。幼なじみのご夫妻は共通の友達も多く、リビングには1mを越す大きな丸テーブルと様々な形のイスが並び何人集まっても座れる。「この家を建ててから気軽に人を呼べるようになりましたね。」と喜ぶ。
二階の音楽室は調音天井を採用、ナチュラルな音が響く。ご主人も音楽仲間とのセッションを心ゆくまで楽しむが、最近は上のお子さんも一緒に演奏するようになり、親子で過ごす時間がまた一つ増えた。音楽室はもとより、他の部屋も遮音性が高いので、夜にピアノを弾いたり、家族でホームシアターを結構な音量で楽しんだりしても、近所に気兼ねをする事がないとか。
建替えを考え住宅展示場を回った時、ご夫妻とも気に入ったメーカーは唯一、北洲ハウジングだけだった。
「他のメーカーの住宅に入った時には、化学物質の匂いがしたり、頭が痛くなったりしたが、北洲さんは全然そんなことが無かったんですよ。二階から伝わる振動もほとんど感じられないから、しっかりとした構造なんだなと関心しました。」奥様も「設計の提案も夢があって素晴らしくて、もうここしかないとすぐ決めたんですよ。」と語る。
両親の建てた前の家の思い出を大切にしたいと、30年間使った部屋の戸を新居に取り付けたりと、細かなアイデアと工夫を重ねて、I邸は完成した。
住んでみると「とにかく暖かい」のに驚く。吹抜けのある開放的な間取りなのに、真冬でも薄型のオイルパネルヒーターだけで暖かく過ごせる。隣の家に雪が落ちないように屋根の向きを変えたり、駐車場に融雪ヒーターを設置したりと、雪国ならではの気配りをしたのも、快適な冬の暮らしに役立っている。
I邸は、どの部屋もリビングを通るような設計になっている。「両親と同居したり子供が成長しても、ここにいれば気配を感じ、顔を合わすことができる。」まるで家という大きな木の中に住んでいるようだ。分かれているけど繋がっている、そんな開放感とやすらぎを醸し出す住まいだった。