北洲けんちく日記

デザインにこだわった大屋根の家

  • 営業担当:猪目

    大屋根スタイルの外観と、高い断熱性能に惚れ込んでいただきました。 外観はドーマーや柱列をアクセントに、室内は吹抜けに面する居室の壁に工夫を施しました。

2014年01月16日

今回は埼玉県蓮田市での建築です。
蓮田市では今回で3棟目の建築です。
さて建築地はこちら。緑あふれる敷地に、漆喰の壁が美しい蔵の手前が建築地です。

まず地盤調査の様子です。
土地の硬軟や締まり具合、土質を調査、判定を行い必要であれば地盤の状況に応じた工法で改良工事を行います。
判定の結果、基礎工事前に柱状改良工事を行うことになりました。

着工前に地鎮祭を執り行ない、工事中の安全と建物の無事完成を祈願、またお施主様に建物の配置確認をしていただきました。

地鎮祭当日は天気にも恵まれ、敷地に咲く"さざんか"も陽の光を浴びて輝いていました。

さていよいよ着工です。
地盤改良工事(柱状改良)の様子です。基礎を支える杭を施工しました。
これで不等沈下を防ぎます。

配筋の前の工程で、砕石を敷き、捨てコンクリートを打設したところです。
この作業を適切に行う事で、コンクリートの被り厚を確保いたします。

防湿シートを敷き、配筋をしました。
主筋の一部に直径16mmの鉄筋を使っており、建物の荷重をしっかりと支えます。

コンクリートの養生期間が終わり、型枠を外しました。基礎の完成です。

こちらは床下の断熱材です。
4.5cm厚のポリスチレンフォームを2枚重ねて、厚さが9cmになります。

1階の床が組みあがったので、雨や露に濡れるのを防ぐ為にブルーシートで養生し、翌日の建て方(フレーミング)に備えます。
第一回はここで失礼いたします。
次回は建て方(フレーミング)の様子をお伝えする予定です。

2014年01月31日

建て方(フレーミング)工程です。
夕方、現場に来て見るともう2階の壁まで出来ていました。

吹抜け部分です。
屋根が掛かっていないので、とっても開放的です(笑)。
構造に目をやると・・・
正面に見える梁がとても太くて安心感があります。

1階のLDKになる空間。
広々とした空間ですが、周囲に沢山の木材が使われていて、頑丈なつくりである事が伝わってきます。

外周部の1階と2階の接合部です。
白く見えるのは防水テープです。
その上から帯金物をつけていきます。下の留まっていない部分は瓦等の加重がかかった後に留めます。

写真の右は階段になり、左は吹抜けになります。完成するとどんな空間になるのでしょうか?と~っても楽しみですね。
初日はここまで。翌日は屋根部分を施工します。

2日目の午後。
屋根が掛かり、ドーマーの形もはっきりして、すっかり家の形が分かるようになりました。
さいたま展示場と同じデザインで、大屋根の真ん中付近のドーマーがアクセントになっていますね。

室内側をじっくり見ると...
基礎と建物を緊結するホールダウン金物発見!地震や強風から建物を守ってくれます。
なお基礎から立ち上がっているアンカーボルトが通っている木部の隙間は、この次の工程で気密を保つ為にふさがれます。こんな細かいところも妥協しない北洲の家造りが垣間見えます。

気密を欠くことの無いようにする為の工夫として、外周部分に接する内壁部分には気密フィルムを先張りしております。
この様な工程にしておかないと、気密フィルムが室内の壁で遮られてしまうのです。
ちょっとした手間ですが、丈夫な家造りにとってはとても大事になります。
建て方は以上です。
次回は配線や断熱工事の模様をお伝えいたします。

2014年02月07日

「完成!」ではなく、ご提案の際に作らせていただいた模型です。完成が楽しみになりますね。
模型をご覧頂いてイメージが膨らんだところで、工事現場をご覧下さい。

建て方(フレーミング)工事が終わりましたので、配線と外回りの防水の工程です。
写真は吹抜け部分です。落下防止の板が張られていますが、その手前(中央部分)に黒いコンセントBOXが見えています。

沢山の電気配線が見えますが、1本毎に何の線か印字されているので間違いがなく、また施工もスムーズです。
ちなみに写真中央のグレーの線には「電子レンジ専用」と記されています。

2階小屋裏(屋根裏)部分です。電気配線は施工を簡略化・間違い防止する為に、ユニット化されていて、写真中央の黒い部分で結線されています。

こちらも小屋裏の写真です。
夏の時期に熱い空気がこもる事を解消する為の通気口が、壁と屋根の間に等間隔で開いているのが見えます。

屋根に遮熱ルーフィングを敷きました。
防水効果はもちろんですが、太陽から受ける熱を遮る効果もあります。

天窓の設置スタンバイ中。
これを屋根に載せるのですが、重くて大変な作業です。

外壁面です。
外壁全面に防風透湿防水シートを張り、窓や配線周りはテープで隙間を塞ぎます。

引いてみるとこんな風になっています。屋根・外壁面はすっかり覆われました。
次回は断熱工事の様子をお伝えする予定です。

2014年04月21日

今回は断熱施工の様子をご覧いただきます。こちらは高性能グラスウール16K相当(通常のグラスウール24K相当)です。
14cmの厚みがあります。

黄色く見えるのは気密シートです。
室内からの湿気がグラスウールに侵入するのを防いでくれます。
ここをしっかり施工する事が極めて重要になります。

白くモコモコしているのは発泡ウレタン断熱。
グラスウールを詰められない木材部分に吹付けています。

こちらは浴室の足元部分。
浴槽や、床ももちろん断熱材で覆われているのですが、外壁側や床下からの冷気を遮断する為の工夫です。これで浴槽のお湯も冷めにくくなります。

窓周りの気密施工。
壁と窓の間の隙間に発泡ウレタンを充填します。
発泡ウレタンが固まったら、はみ出た部分をカッター等で削り取ります。

上記の作業後、気密シートと窓枠を気密テープでしっかり閉じます。

屋根の上では、瓦葺きの作業中です。
ご採用いただいたのはブラウンの平瓦。一枚ずつ丁寧に釘で留めていきます。
今回はここまでです。次回は内部造作と外壁の仕上げをご紹介します。

2014年04月29日

石膏ボードを張り終えました。床部分に黒く見えているのは、遮音シートです。2階の床一面に施工しています。

床材がスタンバイしています。
北洲の床材は接着も釘留めもしない工法です。
下地合板の上にクッション材を敷き、その上に敷いていくので、足触りがやわらかく、人にやさしい工法なんです。

階段が組みあがっていました。
これから手摺を設置します。
光を通し明るく開放感のある、格子手摺が付きます。

吹抜けの天井にサーモウッドと呼ばれている無垢の羽目板を張りました。
完成するとどんな空間になるのでしょうか?とっても楽しみですね。

さてこちらは外部です。
外壁の仕上げ材を張る前です。通気層確保の為の胴縁を施工したところです。
建物の下から入った空気がスムーズに上に抜けるよう留め方や材料が工夫されています。

1階の外壁はタイルを張りました。
まだ目地を詰めていないので雰囲気が伝わりませんが、完成後の画像を楽しみにしてください。

2階の外壁は縦サイディングです。
こちらはまだ塗装前なので、一面グレーですが、シーリングの後、塗装を行います。
随分と形になってきました。
次回はいよいよ完成です。

2014年05月08日

完成です。
深い軒やケラバの出、玄関前の柱列が、大屋根のスタイルをより引き立てています。
1階外壁に採用頂いたタイルもとても美しいですね。

柱の間にはアルザス手摺を設けました。玄関ポーチ脇のスペースに置いた物の目隠しになったり、リビングとお庭の間に絶妙な空間を作り出します。
ポーチからつながるウッドデッキも出来る予定です。

玄関を入ると左側に無垢材の質感が伝わる、それでいてシンプルなシューズBOXがあります。
三層フロアの床や正面の収納建具と馴染んでいて、安らぎを感じる玄関になりました。

吹抜けがあることで、実際の広さより、拡がりを感じられるLDKです。

吹抜けに面した廊下の格子手摺や、洋室のガラス入りの窓から光や風が心地よく通り抜けます。
吹抜けの天井部分に張ったサーモウッドの羽目板がアクセントになっています。

木目が美しいアッシュの室内ドア。
使い込まれて味わいを増すのが楽しみです。

造作で仕上げた洗面台です。
ホワイトアッシュのカウンターに輸入の洗面ボウル+水栓金具、更には輸入のガラスタイルを組み合わせました。

階段の北面に天窓を設けたので光はもちろん、初夏や晩夏の時期には、1階から2階へと風を通してくれるでしょう。
落ち着いた飽きの来ない外観に、随所にこだわりの有る室内空間が完成いたしました。
気密・断熱性能が高い建物ですので、温度管理が容易で快適に生活していただけるのはもちろんですが、さらに「使うほどに味わいを増す」そんな素材に囲まれた暮らしを楽しんでいただければ幸いです。

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