北洲けんちく日記

総タイル仕上げの美しく重厚な邸宅

  • 営業担当:山内

    お施主様よりけんちく日記への掲載をお申し出いただきまして大変光栄です。思いのこもったお住まいが出来上がってゆく様をしっかりお伝えさせていただきます。

  • 設計担当:久和原

    視線ののびが生む開放的な”暮らし”。日常のくつろぎの時間が上質なものとなるよう、お客様とともに造り上げた”お家”です。

  • 建築担当:鈴木

    お客様のお住まいがご満足いただけるものとなるよう、精一杯工事をさせていただきます!

2021年02月01日

皆様こんにちは。

この度はお施主様より「是非けんちく日記を!」という大変うれしいお申し出をいただきました。
ありがとうございます。

こちらが今回の建築地となります。
今回はお建て替えとなりますので、まずは解体からスタートします。

二週間ほどかけて大きなお住まいの解体が完了しました。
手前側の芝生は極力残したいというご要望をいただきまして、建物部分だけ綺麗に撤去されました。

着工前にお施主様のご健勝と工事の安全を祈念する地鎮祭を執り行っていただきました。

祝詞(のりと)が奏上されると心が静まり身の引き締まる思いです。

地面のロープは建物が建つ場所を示しています。「地縄張り」というものです。

隣地との境界線から建物までの距離などをしっかり確認し、配置計画通りに建物が建築できるようお施主様にご確認していただく大切な工程です。

見慣れている私たちからすると「大きい建物になるな」と思うのですが、お施主様は「うちってこんなに小さいの?」と感じたそうです。
平面である地縄張りの状態ではボリューム感が伝わりづらく、小さく感じるお客様が多いようです。
工事が進んで形ができてくるとだいぶ印象が変わります。お楽しみに!

工事スタート!

まずは基礎からです。
北洲では『ベタ基礎』を採用しています。
基礎の底面部分を掘りこむ『根切り』を行い、地面からの湿気を抑える『防湿シート』を施工、『捨てコンクリート』というコンクリートを打設して防湿シートを固定するとともに今後の基礎工程の土台を作ります。

実はこの時、建物の中心部分の地面下に地鎮祭で神社より頂いた『鎮めもの』を埋めています。土地の神様を鎮め、工事を無事終えることが出来ることを祈って工事を進めていきます。

外の型枠を組んだ後は、基礎の骨組みとなる鉄筋を組んでいきます。

建物ごとに必要な強度を計算をして、一邸ごと配筋の設計図を作り正確に施工します。
配筋の検査に合格するとコンクリートの打設へと進みます。

基礎の底面部分にコンクリートを流し込み(「打設」といいます)が終わり、養生期間を経てコンクリートが固まると、「立ち上がり」と呼ばれる部分の型枠を組み再度コンクリートを打設します。

再び養生期間を経てコンクリートが完全に固まったら型枠を外して、北洲のベタ基礎の完成です!!

基礎の上から所々に金属のボルトが見えています。
これは基礎と建物を繋いだり、後に制振装置MIRAIEを設置するためのアンカーボルトと呼ばれるものです。
特に長いものはホールダウン金物という建物と基礎をより強固に結びつける為の金物を取り付ける専用のものです。

次回は建物の骨格を作るフレーミングのご紹介です。

2021年03月22日

皆様こんにちは。けんちく日記2回目となります。

建物外周を囲うように足場が組み立てられています。
作業中の職人さんの足場になり、また工事が進むとネットで囲い、工事中の物の飛散を防止します。

いよいよフレーミングの開始です!

パネルはあらかじめ工場で作成されていて、現場ではご覧のようにクレーンで吊り上げ、職人さんが専用の釘で止めていきます。

床・壁・天井が連結され、一体の構造物(モノコック構造)となり外力に耐えるのがツーバイフォー工法です。航空機や鉄道車両、自動車など人の命を預かる乗り物も同様の構造ですね。

フレーミングは、
1階の床→1階の壁→2階の床→2階の壁→天井→屋根と下から順番に組み立てられていきます。

工場ですべてのパーツを作っているので、現場で切ったり貼ったりはありません。
そのため一般的なお住まいより大きなこちらの物件でもおおよそ4日間で建物全体が組みあがります。
工期も早く、現場で材料のロスも出ない合理的でエコな工法です。

フレーミング工事が完了すると、内部は配線の工事となります。

制振装置MIRAIE(ミライエ)も取り付けられます。
MIRAIEは住友ゴム工業株式会社の開発した特殊高減衰ゴムによる制振装置です。

地震の揺れ幅を最大95%低減し、震度7を2回記録した熊本震災でもMIRAIEを装着したお住まいでは半壊・全壊がゼロでした(※住友ゴム工業調べ)。

こちらは24時間換気の設備です。

北洲では「第一種換気」という換気方法を採用しています。
給気も排気も機械を通して行い、冬は暖房、夏は冷房した快適な温度を外に捨てずに換気する優れものです!

配線や配管の工事が完了すると今度は断熱と気密の工事です。

北洲では施工品質を確保するため、断熱と気密は専門の技術を持った業者さんが施工しています。

2枚上の写真と同じ部屋ですが、外壁面にピンク色のグラスウールがしっかりと施工されているのがおわかりいただけますでしょうか。

写真の①のようにグラスウールの施工や気密シートの施工が難しい部分には発泡の断熱材を施工します。壁の厚み以上にしっかり施工されているのがわかります。

また、②のように窓の取り合い部分などは気密が途切れないようにクリアランス部分を発泡の断熱材で埋めた後、気密テープで目張りをしています。

外壁側は「透湿防水シート」というシートが施工されていきます。

壁内から外へ湿気を逃がしますが、雨水などの水滴は壁内に通さないという優れた性能を持つシートです。
雨漏りは屋根からというイメージが強いですが、実は壁からの雨漏りが非常に多いです。
長く安心してお住まいいただけるようしっかり施工します。

2021年06月12日

皆様こんにちは。けんちく日記3回目です。

屋根の様子をみてみましょう。
アスファルトルーフィングという防水のシートを施工した上に、桟木という横方向の木がとめられています。
この桟木にひっかけながら1枚1枚瓦を釘でとめていきます。
瓦同士もロックされる構造の防災瓦となっており、地震や台風にもとても強いです!

また、陶器瓦で葺きあげる北洲の屋根は美しく色あせもなくメンテナンスがとても少なくなります!

外壁はタイルの施工が進んでいます。

タイル下地に職人さんが1枚1枚を手作業でタイルを貼っていきます。

タイルの表面にはツルっとしたもの、ザラっとして出っ張ったもの、2種類のタイルをランダムに施工してあります。
本物の石のような素材感や、凹凸による印影がとても美しいこだわりのタイルです!

すべてのタイルが貼り終わったら目地を施工します。

※現在このタイルは使用出来ません。

内部は石膏ボードの施工が進んでいます。

お洒落なアーチの開口が姿を現しました!
この後、塗り壁で仕上がります。楽しみですね!

こちらはバルコニーの様子です。

手摺壁の一部には黒でフラットなタイプのタイルを採用しています。
外観のアクセントになっていますので出来上がりをお楽しみに!!

こちらは2階のリビングの天井です。
勾配を作って舟底天井(舟を逆さまにしたような形状)に仕上げています。

勾配方向に張った本物の木材が、高さ方向への伸びあがりを強調してとても開放感があります!
サーモウッドアスペンという商品で、蒸気加熱によって木材が深みのある色になっています。また、スモークしたようなよい香りがします。

2階リビングの一角には書斎スペースを作っています。

階段2段分高く作っているので、リビングで過ごす家族を見渡しながらお仕事ができるスペースとなっています!
また、造作で作ったカウンターの足下は掘り下げて、椅子が無くても足を投げ出せるようにしました。

足場が外れてしまう前に葺き終わった瓦の様子を1枚。

小さな突起は雪止めの金具です。
綺麗に施工された瓦が雨風から住まいを守ってくれることでしょう。

次回は最終回、完成した住まいをご紹介させていただきます。お楽しみに!

2021年06月30日

皆様こんにちは。けんちく日記4回目、最終回は完成した建物をご紹介していきます。

こちらが外観の全景となります。

ペーゼルドルフプレミアムのもつ重厚感がすごいです!!
黒い屋根やバルコニーが地面と平行のラインを作り安定感をもたらし、縦に伸びる白いタイルのラインが垂直方向への上昇感を強調して、とても迫力のあるたたずまいとなっています。

バルコニーや袖壁の出幅や軒の深さを感じていただけますでしょうか。
凹凸が彫の深い表情を作り出しています。

ただのデザインとしてだけではなく、しっかりした出幅が夏場の高い位置からの日射を遮り、室温の上昇を抑えてくれます。
機能の伴った美しさです。

玄関を開けて中に入ると木の良い香りがします。

奥行を感じさせる玄関ホールが高級感を漂わせています。
左手側の壁には奥様が大事にされている絵画を飾っていただく予定です。

二階まで吹き抜けとなったメインリビングは大きな窓に囲まれ自然な明るさと圧倒的な開放感があります!

リビングの一角には小上がりのタタミコーナー。

ちょっとしたくつろぎタイムや洗濯物をたたむスペースなどにも活躍します。

家族構成を考慮して二階にはシャワールームも完備!

時間や生活リズムにとらわれずにシャワーを利用することができます。

勾配天井のセカンドリビングです。

板張りを照らすホライゾンライトがおしゃれです!
板目に沿って伸びる光が天井の高さを強調してくれます。

セカンドリビングの一角のワークスペースです。

スキップフロアになっていて遊び心を感じさせます。

椅子を使わずに利用できるカウンターが便利です。

スキップフロアであり、カウンター前に壁を作ることによって、リビングとは空間的に区切りをつけ、リビングの一角でありながら書斎であることをしっかり主張してくれています。

最後までけんちく日記をご覧いただいた皆様、誠にありがとうございました。

こちらのお住まいは北洲の公式YouTubeなどで公開している「OWNER'S VOISE」の撮影にもご協力いただけることとなりました。お楽しみに!!

けんちく日記の公開やOWNER'S VOISEにご協力いただけますお施主様に心より感謝申し上げます。
これからも豊かな暮らしを実現できるよう全力でサポートさせていただきます。

今回の日記は以上となります。お付き合いいただきましてありがとうございました。

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