サステナブル耐震
繰り返しの地震に優れた効果を発揮する「サステナブル耐震」
2011年3月11日の東日本大震災後に発生した余震の数は1万1千回以上。
震災を身をもって体験した北洲は、お施主様が永く安心して暮らせる住まいを実現します。
優れた耐震性のツーバイフォー工法・耐震等級3に加え、繰り返し起きる地震に強さを発揮する制振システム「MIRAIE(ミライエ)」、基礎の水平ハンチ、木割れ防止釘を採用。これらは、商品開発チームが検討を重ね、2015年より「サステナブル耐震」として標準採用としたものです。3.11の経験を忘れず、常に仕様を強化していく―「サステナブル耐震」にはそんな思いが込められています。
優れた耐震性・耐風性・耐火性の2×6(ツーバイフォー工法)
耐震性
世界有数の地震国である日本において、住宅の「耐震性」はもっとも重要な基本性能です。
ツーバイフォー住宅は床・壁・屋根が一体となったモノコック構造です。この6面の強固な一体となった構造のため、地震や台風などの外力が構造の一箇所に 集中せず、建物の面全体で分散してバランスよく受け止めて地盤に逃がすため、耐震性の高い構造となります。
耐風性
台風以上に強烈なハリケーンが襲う北米で生まれただけに、強風に備えるため、あおり止め金具が採用されています。屋根のたるきと外壁をがっちりと連結し、強風にあおられても屋根が吹き飛ばされないようにしています。
耐火性
火の通り道となる床や壁の内側で枠組材などがファイヤーストップ材となって空気の流れを遮断し、上階へ火が燃え広がるのをくい止めます。火災時に防火被覆(せっこうボード)が万一突破されても、このように2重3重の防火機能をもつ「ファイヤーストップ構造」によって、初期消火の可能性が高く、火災時の被害を最小限に抑えます。
地震に強い家「耐震等級3」
地震後の生活を守る家
北洲ハウジングの家は全棟耐震等級3の評価を得ています。※
建物に耐震性を確保して地震に強い建物にする一番の理由は倒壊を防ぐことはもちろんですが、地震が起こった後も安心して住み続けられる家を守ることにあります。特殊な計算により必要な壁の量を確保し、決められた釘で接合するなど、いくつかの基準を満たすことにより、最高等級である耐震等級3の評価を得ることができます。
※土地や建物形状によっては、耐震等級2となる場合がございます。
耐震等級とは?
「耐震等級」とは、地震に対して建物がどの程度強いのかを等級で表したものです。平成12年より施行された法律により、誰にでも分かりやすい耐震性の判断基準として3段階の評価となっています。
ゴムで吸収する制震ユニット「MIRAIE」
ご家族が暮らす大切な住まいを守る地震対策は、耐震だけで十分でしょうか。住まいの耐震性をさらに高めることは重要です。しかし、本震に続く余震のこと、また地震後の暮らしのことも考えると、耐震だけで安心だとは言い切れません。
住宅用制震ダンパーMIRAIE[ミライエ]は、住まいの持つ耐震性を損なうことなく、新たな性能を加え、本震だけでなく、繰り返し来る余震にも強い、より安心・安全な住まいづくりをご提案いたします。
地震に強い2×6(ツーバイフォー工法)+MIRAIE
建築基準法にも定められている、近年の新築住宅なら標準的に保持している性能です。建物の強度を上げる地震対策ですが、建物が地震エネルギーを全て受け止めて耐えようとするため、構造躯体へのダメージが大きく、余震や別の地震の際に本来の性能を発揮できない可能性があります。
地震エネルギーを吸収するシステムです。建物の揺れが抑えられるため、構造躯体へのダメージが軽減されます。また、別の地震対策の1つである免震システム と比較し、低コストで導入できることも魅力です。※地面と建物の間に設置し、揺れを極力伝えないシステム。
「MIRAIE」のポイント
3つのメカニズムでゆれを最大95%※2吸収
1)運動エネルギーを熱エネルギーに変換
一般のゴムボールと高減衰ゴムボールを地面に落とすと、一般のゴムボールが跳ね上がるのに対し、高減衰ゴムボールはほとんど弾みません。これは、高減衰ゴムボールが運動エネルギーを瞬時に熱エネルギーに変えて、吸収・発散するためです。
2)高いエネルギー吸収機能
高減衰ゴムは、「伸び縮みしながら繰り返し使用できる」というゴムが持つ最大の特徴を活かしながら、高いエネルギー吸収性能を持続します。
3)高い耐久性と強固な接着力
鉄板と高減衰ゴムの接合に「加硫接着※1」を採用。化学反応によって強固な接着を実現します。また、加熱による促進劣化試験では、90年経過しても性能がほとんど変わらず効果を発揮することを確認しています。
※1:熱と圧力をかけて接合部分を化学的に強固に接着する技術。
繰り返しくる余震にこそ力を発揮
1)震度6強の揺れ幅を最大95%※2も低減
建物の上層と下層の揺れ幅(層間変位)を測定した結果、MIRAIE装着の場合は33.8mm、MIRAIE非装着では125.6mm以上(変位計が振り切れたため数値以上の測定不能)という結果が得られました。これによりMIRAIEが最大95%※2の揺れを低減することが実証されました。
※2:振動台実験の結果によるものであり、建物形状、配置プラン、地震波によって異なります。
2)MIRAIEは5回※3もの巨大地震波に耐えられます
地震の揺れを連続して与える実験では、MIRAIE非装着は1回で大破したのに対し、MIRAIE装着の場合、地震の揺れを連続して5回※4与えても安全限界変位の範囲内でした。しかもMIRAIEそのものには損傷がなく、繰り返して発生する余震にも効果を発揮することを確認できました。
※3:実大振動台実験の結果による
※4:木造建築物が、倒壊・崩壊しない限界
優れた耐久性メンテナンスフリー
1)90年間メンテナンスフリーを実現した最先端の高衰退ゴム
レース用タイヤの研究・開発で培った先進技術から高減衰ゴムは誕生しました。
現在、高層ビルや橋梁、業務用IT機器の制震装置など、幅広い分野で実用化されています。
力をうまく分散する基礎水平ハンチ
基礎は建物の足に当たる部分であり、建物の重さや建物にかかる力を地面に伝える大事な構造部材です。
水平ハンチはこの基礎の構造強度を高めるために、基礎のコーナー部分に取り付けます。ハンチとは、コンクリート部材において、局部的に圧縮応力という強い力がかかるのを緩和して力を分散させるために設ける三角形状のものをいいます。
一般に基礎のコーナー部分は不均等荷重や地震時に負担が集中しやすい箇所であります。この部分をハンチ形状とすることで強化し、力をバランス良く分散させ、地盤に逃がす重要な役割を果たします。
木の割れを防ぐ「木割れ防止釘」
認定品の釘を使用しても、一般釘の場合には釘がめり込んで木が割れてしまう場合があります。
木割れ防止釘は釘の形状により、木が割れるのを防ぐことができます。
この木割れ防止釘を割れやすい箇所に使用することで建物の耐久性を高めています。